彼と親友が、ふたりで笑って話している。
その様子を見た瞬間、なぜか胸の奥がざわつく。
怒ってるわけでも、嫉妬してるつもりでもない。
でも――モヤモヤする。
そんな経験、ありませんか?
「親友だし、信用してるのに」
「彼も別に悪気ないし、ただ話してるだけなのに」
それでも、心のどこかに小さな棘のような違和感が残る。
そして、ふと自分を責めてしまうのです。
「こんなことでモヤるなんて、私って性格悪いのかな…」と。
でも、大丈夫。
その感情は、あなたが悪いわけでも、性格がゆがんでるわけでもありません。
この記事では、その「モヤモヤ」の正体と、どう向き合えばいいのかを丁寧に紐解いていきます。
親友が彼と仲良くしてるのがモヤるのは「性格が悪いから」じゃない
その感情は「不快」じゃなくて「不安」かもしれない
まず、最初に伝えたいのはこれです。
あなたが感じているのは、嫉妬や怒りではなく、**“不安”の変形かもしれない**ということ。
たとえば、こんな気持ちが隠れていませんか?
・私の知らないところで、仲良くなってる気がして不安
・2人が盛り上がっていると、自分が置いていかれるような感覚になる
・もし、彼が親友のほうに惹かれたらどうしよう…
そう、これは“相手への疑い”というより、“自分の立ち位置”に揺らぎを感じている状態なのです。
心の中に小さな「不安ランプ」がついたとき、人はそれを「モヤモヤ」という形で感じ取ります。
だから、あなたのその感情は、むしろ**心がちゃんと働いている証拠**なんです。
「性格が悪い」と思い込むのは、自分への厳しさの表れ
世の中には、“できた女”の理想像みたいなものがあふれています。
・彼のことは信じるべき
・女友達とも仲良くしてほしいと思えるのが器の大きさ
・嫉妬するなんて未熟な証拠
そういった言葉を見聞きするたびに、
自分の心に浮かんだ小さなざわつきが「間違っているような気」がしてしまう。
でも、それって本当に「未熟」なんでしょうか?
誰かを信じる気持ちと、ちょっとした不安を抱える気持ちは、**矛盾しない**んです。
どちらも「大切な人を失いたくない」という思いから生まれるもの。
感情に“正しさ”を求めすぎると、かえって自分を傷つけてしまいます。
だから、まずはこう言ってあげてください。
「そう感じるのも無理ないよね。私は私のままでいい」って。
心のモヤモヤを整理する3つの視点
では、その「モヤる気持ち」とどう向き合えばいいのでしょうか?
感情を否定するのではなく、やさしく整理するための視点を3つご紹介します。
① 自分の「不安ゾーン」はどこか?を知る
何に対して不安を感じやすいかは、人によって違います。
・自分より明るい子と彼が話してると不安
・元カノの話題が出ると不安
・人前で仲良くされると不安
このように、自分が揺れやすいポイントを知っておくと、「あ、今ここが刺激されたんだな」と冷静に受け止めやすくなります。
それだけで、モヤモヤに振り回される時間が減っていきます。
② 相手をコントロールしようとしていないかを見つめる
モヤモヤしたときに、つい「彼に話さないで」とか「親友に距離置いてほしい」と感じることもあります。
でも、相手を変えようとするより、自分の感情と向き合うことのほうが、本当の安心につながります。
「彼を信じてる。だけど、私の不安が顔を出した」
そう自覚できれば、それだけで心は落ち着いていきます。
③「親友」と「彼」にそれぞれ何を期待しているかを明確にする
・親友には、わかってくれる存在であってほしい
・彼には、自分だけを見ていてほしい
そんな期待がすれ違うと、たとえば
「親友なのに、なぜ私の彼と楽しそうに話せるの?」
と感じてしまうこともあります。
でも、それは“悪気”のある行動ではなく、期待の食い違いから来ているもの。
期待を自覚すれば、相手を責める前に「なぜそう感じたのか」に気づくことができます。
大切なのは、感情を“正す”のではなく、“ほどく”こと
「モヤモヤ」は、心の中で絡まった糸のようなもの。
無理やり引っ張ると、もっと絡まってしまいます。
でも、少しずつ、やさしくほぐしていけば、ちゃんと元の形に戻っていきます。
そのために必要なのは、「なぜ私はこんな気持ちになるの?」と問いかけること。
そして、「そう感じてもいいんだよ」と認めること。
そうやって、少しずつ自分の気持ちに寛容になっていくことで、モヤモヤの輪郭は薄れていきます。
まとめ:「感じること」は悪くない。それは心のセンサー
親友が彼と仲良くしているのを見て、モヤっとする。
そんなとき、まず思い出してほしいのは、
「それは、性格が悪いからじゃない」
ということ。
あなたが敏感に感じ取っているのは、「自分の大切な人たちとの関係性」が変化するかもしれないという、小さなセンサーの反応です。
その感情を無視したり責めたりするのではなく、
そっと耳を傾けて、受け止めてあげてください。
モヤモヤの奥には、あなたが誰かを大切に思う、誠実な心が隠れているのです。
