
好きな人と付き合って気分が嬉しいはずなのに、どうも恋人とうまくいかない。
相手の気持ちがちゃんと自分にあるか不安になったり、心理的に距離を感じたり、ケンカや誤解が日常茶飯事だったり。
「仲が良すぎてケンカする」
という言葉は、よくテレビにあるラブコメディのようだが、現実のカップルでケンカばかりが起こるのは、心理的に辛い。
確かに好きだからケンカをするという場合もあるが、なかにはそのような場合ではないときもある。
今回は、恋人なのにケンカが多い理由を説明していく。
母親と子どものコミュニケーション
人の深層には、根深い愛着行動の違いが生じている場合が少なくない。
愛着行動とは、もともとは乳児と母親との間でかわされる親密なコミュニケーションのことだ。
これには、安定型、回避型、不安型の三つのパターンがある。
母親との関係が良好で愛情を与えられ、自分の欲求にも応えてもらえた子どもは、自分の望みを素直に表現し、精神的にも安定していて人を愛することを覚えられる。
しかし、母親との関係が良くない子どもは、母親に対する執着が育たないなどの問題が表れてしまうのだ。
これらのタイプを恋愛関係にあてはめると、それぞれ次のようなパターンとなる。
安定型
名前の通り、安定型は恋人とケンカをすることが少なく、お互いを信頼できる関係になる。
他人を信じることができて、自然に人と親しくなったり、好意を素直に表すことができる。
素直な人は、母親の愛情をたくさん貰えていたということだ。
回避型
人との信頼関係を築くのが苦手で、他人と親密になれない。
誰とでも距離を置いてつき合う。
不安型
相手が自分を求めていないのではないか、という不安から、攻撃したり遠ざかったりする。
回避型や不安型の愛着行動をとる人は、いくら相手と相思相愛でも、なかなか幸せな交際をすることができない。
不安や疑心暗鬼から相手を責めたり、口論が絶えなくなってしまいがちなのだ。
まとめ
・愛着行動とは、母親と乳児との間でかわされる親密なコミュニケーションのこと。
・恋愛の愛着行動は、安定型、回避型、不安型の三つのパターンがある。