あなたが慣れ親しんだ道を散歩していると、道の先で数人の人が立ち止まって上を見上げていた。そんなときあなたは、いったいどのような行動をとるのだろうか?
おそらく、だいたいの人は、その数人と同じように上を見上げるのだろう。
実はこれは、心理学者ミルグラムが実際に行った心理実験なのだ。
今回は、人が集まるところを説明する。
心理学者ミルグラムの実験
先ほど説明したミルグラムの実験の結果は、2〜3人が見上げている場合で六割の人が見上げた。
そして、5〜6人が見上げている場合では、八割が実際に足を止めて同じ方向を見上げた。そのため、時間が立ったら大きな人だかりができたらしい。
実験のように、周りの人につられてする行動を群集心理という。
近くのスーパーマーケットや店などでは、お客がお客を呼ぶなどというが、これも群集心理の一つ。大勢の人が集まっているところには、無意識に引き寄せられてしまうのだ。
オシャレが好きな女性は他人に合わせてしまい、オシャレを好きだとアピールしている女性が多い。流行などがそれに当たる。
オシャレが好きな女性の心理を知りたい人は、以下の記事を参考にしてほしい。
群集と集団の大きな違い
この群集というのは、集団と似ているような言葉だが実は違う意味になる。
集団とは学校や会社など、一つの目的を持って自分の意志で集まり、お互いに何らかの関係を持つ集まりのこと。
群集とは偶然一つの場所に集まって、お互いのことを知らない人々の集まりのことをいう。
群集はお互いに気遣う必要がなく、まったく知らない他人同士の集まりなため、情報の伝わりが弱く、相手に対する感情を抑えるのが難しい。
ちょっとしたことでパニックや暴動に繋がる可能性があるのだ。
お互いの関係が薄く、自分の感情をうまく抑えられない。やりたいことを簡単にやってしまう傾向が群集にはある。
大きな災害や内戦などがある場所には、盗みなどの犯罪が多発したり暴動が起きている。これには、群集の持つ攻撃性が大きく関わっているのだ。
まとめ
・群集心理とは、周りの人につられてする行動のこと。
・災害や内戦などは、群集心理が関係している。