
前回にも説明したストレスがある環境は恋が実りやすいは、心理学的に違う原因も説明されている。
今回は、周囲に反対されている恋人同士の恋愛について説明していく。
感情の決まりごと
人には喜怒哀楽の感情があり、感情は生理的な興奮と今現在置かれている状況の二つから決められている。
生理的興奮と、その理由として説明できる状況があり、
「今はこのような理由があるから、嬉しい気持ちなんだ」
「こんなことがあって怒っている」
など、自分自身の喜怒哀楽を認識することができる、ということだ。
ロミオとジュリエット効果
ロミオとジュリエット効果、と言う心理学用語を聞いたことはないだろうか。
数あるシェイクスピア作品の中でも、とくに有名な恋愛戯曲、
「ロミオとジュリエット」。
大まかにストーリーを説明すると、争っている家同士の跡継ぎとして育てられたロミオとジュリエットはお互い恋情を抱く。
だが、周囲から恋愛を反対され、添い遂げられない運命を悲しみ、自分で自身の命を絶つ、というものだ。
恋の炎を激しく燃え上がらせて最後には散ったロミオとジュリエットだが、心理学的分析から判断すると、周囲の反対が強かったからこそ、あんなにも情熱的に愛し合ったのだと言える。
つまり、周囲にお互いの恋愛を反対されたことで興奮した感情を、
「相手をとても愛しているのだ」
と認識したということ。
そのため、反対や障害が多ければ多いほど二人の愛は激しい興奮状態となり、ついには自ら命を絶ってしまったのだというわけだ。
このことを心理学で、感情の生理・認知の二要因理論と言う。
心理学者の調査
心理学者がロミオとジュリエット効果について、実際に行った調査がある。
両親から恋愛関係を反対されている恋人のほうが、反対されていない恋人よりもロマンチック度が高い傾向があるという調査結果がある。
反対されているからこそ、強力な絆が結ばれたということなのだろう。
まとめ
・感情は生理的な興奮と今現在の状況の二つから決められている。
・ロミオとジュリエット効果とは、周囲に反対をされると恋愛関係が強くなる心理のこと。
・生理・認知の二要因理論とは、喜びや怒りなどの生理的な感情をその要因で認識することで生まれる、という心理。