友達とお酒を飲んでいるときや、会話が盛り上がっているとき、血液型で判別する性格診断は大活躍する。
血液型占いを詳しく説明すると、ABO式血液型に分類されている日本独特の占いのこと。
能見 生比古の息子、能見 俊賢がさまざまな血液型の本を出版し、世間に血液型占いを広めた。
血液型占いは占いの中でも特に有名で、よくニュースや新聞などに載っている。
年齢や立場を気にすることなく、ここまで会話ができる話題というのは珍しい。
だが、本当に血液型だけで人の性格や心理を判別できるのだろうか。
今回は、血液型の性格分類について説明していく。
血液型の性格分類
血液型で性格を判別できる、という意見のほうが多いかもしれない。
だが、心理学的に見てみるなら、関係がないと言わざるをえないのだ。
水を差すようではあるが、心理学のいろいろな性格テストの診断結果には、血液型と関係するものはない。
また医学の立場から見ても、血液型が性格に影響を与えていることはないと考えられている。
ならばなぜ、血液型による性格判別は、話題の中によく出てくるのだろうか。
血液型による性格判別はなぜ広まったのか
一つ目の考えは、血液型というのは誰でもすぐに覚えることができ、分かりやすいというのがある。
正座占いでは正座の種類が12正座もあり、判別の仕方やさまざまな特徴を覚えなければならない。
手相占いや姓名判断になると、多くの知識が必要になってくる。
その点、血液型はA型、B型、O型、AB型の四つしかなく、特徴も覚えやすい。
「A型は几帳面」
「B型はマイペース」
など分かりやすく、当てはめられる特徴の人も多数いそうなものばかり。
その上、
「わたしはA型だから、本当は几帳面だったんだ」
と思い込んでしまう。
これは心理学用語の自己成就予言になり、期待される状況に自ら進んでいくのだ。
血液型の性格判断は、人と簡単に仲良くなれるコミュニケーションの仕方と思ったほうがいい。
まとめ
・心理学的にも医学的にも科学的にも、血液型と関係する根拠はない。
・血液型占いの影響により、心理学用語の自己成就予言に自ら進んでしまう。
・能見 俊賢がいろいろな血液型の本を出版し、世間に血液型占いを広めた。