日本の有名なことわざに、
「目は口ほどにものを言う」
ということわざがある。
このことわざの通り、目には、言葉では言い表しにくい大きな情報を相手に伝えることが可能なのだ。
今回は、瞳の開き方について説明していく。
目で本心を汲み取る
例えば、あなたに微笑みを伝えている人がいるとする。
その微笑みが口元だけなのか、目を微笑ませているかで、その微笑みの真意は、
「おあいそ笑い」
と、
「好意」
という、まったく違う意味にもなってしまうのだ。
表情だけではわからないその人の心理が、瞳の中に映っているときもある。
基本的に、関心がない物や好意がない物を見たときは瞳孔は小さくなる。
反対に、関心があるもの、好意がある物を見たときは瞳孔は大きく広がるのだ。
顔の部分・目元
目元は、初対面のときに一番印象を強く決める場所でもある。
笑うと、目元が下がり目が細く見えるため、わかりやすい部分なのだ。
詳しく説明すると、笑顔のときに右目の目元が左の目元より下がっていたら、本当の笑顔に相手を思いやっている笑顔になる。
反対に、笑顔のときに左の目元が下がっている場合は本当の笑顔ではない。
本当はさっさと帰りたい、と思っているのだが、言うと雰囲気が悪くなるのを知っているため、お愛想笑いになる。
そして、会話をしているとき、笑顔になっていても目が笑っていない場合は、
「つまらない」
「どうでもいい」
などと思っていたりしているのだ。
心理学者・ヘスの実験
この瞳孔について証明をしたのが、アメリカの心理学者ヘスの実験だ。
女性の被験者に赤ちゃんを抱いた若い母親の写真を見せると、瞳孔が平均して25%拡大した。
一方、男性の被験者に女性のヌード写真を見せると、平均20%拡大したのだ。
よく小説やマンガなどでは、
「イキイキとした瞳」
という言葉を使うときがあるが、それは、瞳孔の大きさが変わることを示しているのだろう。
会話をしているときに相手が笑顔で楽しそうな雰囲気を出していても、瞳が小さくなっていたら、その会話に関心がないかもしれない。
視線がどこを向いているか
瞳を詳しく見ると、ほかにもいろいろなことがわかる。それは視線がどこに向いているかだ。
人と喋るときに相手の瞳をまっすぐ見る人ほど、周囲への気遣いが上手にできるが、他人に依存しやすく、孤独になるのを嫌う心理がある。
だが、会社の取り引きや交渉などのときに相手と視線をぶつけている人は、相手を支配しようとしている感情が強い証拠だ。
ちなみに、女性が話していて男性が聞き役のとき、男性が女性の目をまっすぐ見つめている場合は、女性に対して好意を持っている可能性が高い。
まとめ
・関心がない物や好意がない物を見たときは瞳孔は小さくなる。
・関心があるもの、好意がある物を見たときは瞳孔は大きく広がる。