SNSや日常の中で、「どう見ても美人ではないのに、自分をかわいいと思っている人がいる」と感じたことはありませんか?
一方で、そうした人たちは自信にあふれ、堂々と笑顔を見せ、意外と周囲からも人気がある――そんな場面を目にすることもあります。
「ぶすなのにかわいいと思っている」とは、外見的な客観評価と、本人の自己認識にギャップがある状態を指します。
しかし心理学的に見ると、その背景には自己肯定感・承認欲求・防衛機制など、人間らしい心理が複雑に絡み合っています。
ここでは、「なぜ自分をかわいいと思うのか」「その心理の裏に何があるのか」を丁寧に解説します。
ぶすなのにかわいいと思ってる人の心理
1. 自己肯定感が高いタイプ
まず最も多いのが、自己肯定感が高い人です。
他人の評価に左右されず、「自分は魅力的だ」と信じているタイプです。
自己肯定感とは、自分の存在そのものに価値を感じる感情のこと。見た目や能力とは関係なく、自分を肯定できる人は「かわいい」と思える余裕を持っています。
このタイプの人は、外見の欠点よりも「自分の良い部分」に意識を向ける習慣があります。
たとえば「目が小さいけど笑顔がかわいい」「顔立ちは普通だけど雰囲気が明るい」など、自分なりの魅力を認めているのです。
他人から見れば「図々しい」と感じるかもしれませんが、心理学的には非常に健全な自己認識です。
むしろ、自分をかわいいと思えない人のほうがストレスや劣等感を抱えやすい傾向があります。
2. 自信を持つことで自分を守っているタイプ
一方で、「かわいい」と思い込むことで自分を守っているタイプもいます。
これは心理学でいう「防衛機制」の一種。劣等感や不安を感じないように、自分をポジティブに捉えようとする心の反応です。
たとえば、過去に「かわいくない」と言われた経験がある人ほど、「そんなことない、私はかわいい」と強く信じようとすることがあります。
これは自己防衛であり、心を傷つけないための自然な反応なのです。
このタイプの人は、実際に「自分をかわいい」と信じることで、自信を取り戻し、明るく振る舞えるようになります。
つまり、思い込みではなく自己回復のプロセスでもあるのです。
3. 承認欲求が強いタイプ
「自分をかわいいと思っている人」の中には、他人からの称賛を求めているタイプもいます。
SNSで自撮りを頻繁に投稿したり、「かわいいって言われた」と話すのはその典型です。
このタイプは、周囲の反応を通じて自分の価値を確認しています。
「いいね」や「かわいいね」と言われることで、自己評価が安定するのです。
一見ナルシストのように見えても、内面には「認められたい」「愛されたい」という素朴な願いがあります。
つまり、「かわいいと思う心理」は自己満足ではなく、他者とのつながりを保つための表現でもあるのです。
4. 自分の個性や雰囲気を重視するタイプ
韓国や日本の若者文化では、「顔が整っている=かわいい」とは限りません。
むしろ最近では、雰囲気美人・愛嬌・自己プロデュース力が重視されています。
このタイプの人は、「私のかわいさは顔立ちではなく雰囲気や仕草にある」と理解しています。
服装、髪型、話し方、立ち居振る舞い――それらを総合して自分の魅力をつくっているのです。
外見に対して過剰な劣等感を持たず、「どう見せるか」「どう生きるか」で自分を表現できるタイプ。
だからこそ、自分のことを心から「かわいい」と感じられるのです。
5. 周囲の反応を上手に利用しているタイプ
中には、「かわいい」と言われたいがためにあえてそう振る舞う戦略的タイプもいます。
これは無意識に行っている場合もありますが、コミュニケーション上手な人ほどこの傾向が強いです。
たとえば「私、かわいくないけどね〜」と言いながら自撮りをアップする。
すると周囲は「そんなことないよ!」と反応してくれる。
このやりとり自体を楽しみ、心理的な満足を得ているのです。
つまり「かわいいと思っている」ことは、実際には人間関係の潤滑油として機能している場合もあります。
6. 比較基準が自分の中にあるタイプ
「ぶすなのにかわいいと思っている」と感じるのは、外から見た基準での話です。
しかし、本人の中では比較の基準が他人ではなく“過去の自分”であることも多いです。
- 「昔よりメイクが上達した」
- 「ダイエットで少し顔がすっきりした」
そうした小さな変化に満足し、自分を「かわいくなった」と感じる。
このような自己評価のスタイルは、非常に前向きで、自己成長を促すエネルギーになります。
このタイプの人は、他人と競争するよりも「昨日の自分を超えること」に喜びを見出す傾向があります。
7. 周囲の意見を気にしないマイペースタイプ
「どう思われても気にしない」という強いメンタルを持つ人もいます。
このタイプは他人の評価に興味がなく、自分の感覚で「私はかわいい」と感じています。
周囲から「ぶす」と言われても、それを真に受けない。
むしろ「人の好みはそれぞれ」と割り切れる、自己受容力の高いタイプです。
こうした人は、他人の意見に振り回されずに生きているため、精神的にも安定しています。
「かわいい」と信じることが、自分らしさの表現であり、人生を楽しむ力になっているのです。
8. 周囲が思う以上に、本人は努力している
見た目に自信を持っている人は、意外にも日々の努力を怠っていない場合が多いです。
スキンケア、姿勢、笑顔、服装の研究――それらをコツコツ続けているからこそ、自信がついているのです。
その結果、「ぶすなのに」と他人が言っても、本人にとっては「努力の結果としてのかわいさ」なのです。
つまり、外見の評価ではなく、自分の努力への誇りが「かわいいと思う心理」につながっています。
「自分をかわいいと思う力」は自己防衛でもあり、自己表現でもあるということです。
外見の優劣は相対的ですが、「自分をどう感じて生きるか」は絶対的です。
どんなに客観的に見て整っていなくても、「私はかわいい」と思える人は強い。
その自信が姿勢や表情に現れ、結果的に本当に魅力的に見えるのです。
つまり、「かわいい」とは感覚ではなく、態度や生き方の問題でもあるのです。
まとめ
「ぶすなのにかわいいと思っている人」の主な心理
・自己肯定感が高く、自分を信じている
・自信を持つことで自分を守っている
・承認欲求が強く、他人からの評価を求める
・個性や雰囲気で自分を魅力的に見せている
・人間関係の中でポジティブな自己表現をしている
・過去の自分と比べて成長を実感している
・他人の目を気にせず、自分らしく生きている
・努力によって得た自信を持っている
「ぶすなのにかわいいと思っている」と見える人は、単に勘違いしているのではありません。
むしろ、自分を好きでいられる力を持っている人です。
それは、容姿よりもはるかに大切で、人生を明るく照らすエネルギーなのです。
